「論点整理」伊方原発ここが危ない⑤
中央構造線沿いの四電高圧送電網は多重防護と言えず
フクシマの例:全交流電源喪失(SBO)の第一歩は、地震による受電鉄塔の地滑りによる倒壊や変電設備の破損でした。津波のせいというのではなく、この全交流電源喪失こそが、まさに福島原発メルトダウンの直接の原因でした。
・送電網が並列して3系統ある、といってもその全てが中央構造線活断層帯に並行して走っている、例えば中央構造線の西条から伊方沖までの130kmが一体となって動き、3系統の鉄塔や架線および変電所が同時に被災する場合を想定すべき。(10年に終了した3号機耐震性バックチェックの時点では、この130km一体の連動時評価を最重要機器については評価済み)
・外部電源の喪失の後、ディーゼル発電機の起動に失敗してSBOとなる確率は60%程度と高い(関西電力大飯原発の場合)。つまり電力網全体を守れないためSBOになるという、ブラックアウト由来のメルトダウンを想定すべき。
↓こちらは国土地理院の地図に、活断層マップを重ねた物。中央構造線活断層帯のありかが地図上で分かります。
http://www.gsi.go.jp/bousaichiri/10_shikoku.html
川内変電所は、北方断層から1.5km位の距離にあり、
電源開発の西条変電所は、岡村断層が敷地内にあり、
そして、東予変電所(土居町)も、畑野断層が敷地内にあります。
四国電力の高圧送電網はこのような弱点を複数持っている脆弱なシステムだ、ということが明らかです。