2020年

 意外性のあまりない現状確認の記事です。
伊方原発を取り囲む4県での仮処分・本訴の包囲網が働いて、もう1年以上長い期間の停止が確定したことになります。
地元の振興を求める人たちに事実に基づかない期待を抱かせ続けてきた罪を、マスメディアは感じるべきなのではないでしょうか。

 仮処分で残っているのは、
ここで話題になっている山口地裁岩国支部→広島高裁抗告審→広島高裁異議審の流れ(12月24日第1回審尋)と、
広島地裁へ再度提出した新仮処分の2つとなっています。こちらは11月30日に第2回審尋予定。

 本訴訟では、いずれも地裁段階での審議が続いていて、一番の老舗である松山地裁では、この12月にそろそろ丸9年が経過します。第24回口頭弁論は来年1月26日。


「八幡浜警察署からの道路使用許可申請提出要求に対する異議申立て書」提出に係る経緯 10月23日に追加して県公安委員会に提出しました。

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乾式貯蔵施設に(私たちは)反対です
2020年10月25日伊方集会配布チラシ.pdf
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コロナ事態を受けて、屋内集会はしないことにしました。三密を避ける屋外での行動となります。

2020年10月25日

四国電力取締役社長 長井 啓介 殿

                                                               抗議・要請文

第34回伊方集会参加者一同

 

チェルノブイリの事故から34年、福島の事故から約10年が過ぎた。原発事故の被害は、この位の時間では収束など不可能である。福島では放射能を閉じ込めることさえできず、廃炉を決めても未だに作業を進められる状況ではなく、進める方法すらわかっていない。高濃度汚染水の処理も出来ず貯蔵も限界で、世界の反対にも拘わらず海洋投棄を画策している。まことに愚かで学習能力がないと言う他はない。

人類が放射能を制御するのは不可能であることは、これまでの過酷事故が証明し、福島では実際に経験したではないか。また、何度世論調査をしようとも国民の3分の2以上が反対し、世界の様々な国も脱原発を決めてきている。福島の事故を引き起こした日本が、未だに原発の継続に固執するのは、あまりにも愚かで決して許されるものではない。

事故の収束はおろか原因の究明さえできず、避難を続けている避難者の方々に対する補償もできていない中で、日本の原子力産業には再稼働は無論、原発を語る資格さえない。福島の原発事故で死者は出ていない、という許されない発言もかつてあったが、それは詭弁に過ぎない。

 

地震と津波に襲われ、救助を待ちながらも原発事故で立ち入り禁止になった為に救えなかった人々の生命、避難途中や避難生活の中で亡くなった人たちも、原発事故による死者と言うべきであろう。苦しい避難生活の中で自死された人たちも居る。身近にも、愛媛に避難された家族の息子さんが先日自死された。その直接的原因は原発事故だとは言えないとしても、彼の19年という余りにも短すぎる生涯を振り返った時に、福島の原発事故と、それ以降の約10年という避難生活の様々な苦難を考えずにはいられない。福島の原発事故さえなければ故郷を遠く離れた四国に来て、様々な苦難の末に自死されることなどなかっただろう。

悼むべき悲劇は、この事例だけではなく全国各地にどれだけあるのか、明らかにされてはいない。このことで二つの言葉が頭によぎる。一つは、自死された福島の酪農家の書き残した「原発さえなければ」であり、二つ目は、ある歌の一節「原発さえなければ事故は起きなかったのに、原発事故さえなければ昨日と同じで居られたのに」である。原発事故は万が一にも起こしてはならないもの。だが、現実には百万年に一度どころか

10年に一度くらいの頻度で事故は起き、夥しい悲劇を産んでいる例えようのない犯罪施設と言うほかはないだろう。それだけではない。事故を引き起こさなくても恒常的に放射能を環境中にばらまき、全ての生命の生存権を脅かす。夥しい数の生命を奪いながらでしか原発は稼働できない。

 

伊方原発の目の前は、世界有数の「豊かな生命の海」瀬戸内海である。世界に類を見ない内海に面した原発であり、この生命の海、宝の海を温排水と放射能で汚染する。原発とは、故郷のかけがえのない海を枯らし山を荒らし、事故を起こせば地域社会を根こそぎ滅ぼしてしまう、例えようのない犯罪施設である。特重施設がテロ対策のための施設と言われているが、全ての生命にとってみれば原発こそがテロ施設、再稼働こそがテロ行為だ!全ての生命にとってのテロ対策とは、原発を止め、廃炉にする以外にあり得ない。また、今建設がされようとしている乾式貯蔵施設は一時的保管場所ではなく、再稼働のために原発の燃料プールを空けるためのものであり、決して認められるものではない。地域社会の発展と原発は共存できない。

私達地域住民は原発を認めたことは一度としてないのだ!この地域ではかつて、「東の柏崎刈羽西の伊方」と言われる激しい原発反対運動があった。私達は、その先人達の魂を引き継ぎ、この地域に生きる全ての生命の声なき声を背負って今日ここに集った。そして、魂の底から声を挙げる。伊方原発反対!直ちに廃炉にせよ!四国電力は、原発は危険だと告げる天の声を聴け!地に生きる全ての生命の声を聴け!私達地域住民の声を聴け!そして伊方原発全ての廃炉を決定せよ!

地震や天災は止められない。だが原発は止められる。私達は絶対に原発を止める。原発を止めるまで私達は止まらない。よって、四国電力は一刻も早く伊方原発全ての廃炉を決定されるよう要求する。


みなさま

新型コロナウイルスの影響で多くの集会やイベントが中止や延期に追い込まれています。
私たちが主催する3.20伊方原発動かすな❗️現地集会についても多くのお問い合わせや御意見をいただいています。
いろいろと検討した結果、集会は予定通り行います。
ただ、当初予定していました松山市からのマイクロバスによる送迎は中止させていただきます。申し訳ありませんが個々人の判断で乗り合わせなどでお越し下さい。
マスクや消毒用アルコールなどを今の状況で主催者として用意する事は困難です。どうぞ自己防衛をお願いいたします。大変な状況ではありますが、一刻も速く原発をなくすため、ご理解と御協力をお願いいたします。

伊方から原発をなくす会  名出真一



四電の事故・トラブル多発を受けて、1月29日に抗議文持参で愛媛県庁に問題を問い糾しに行きました。その結果、抗議文は持ち帰り、改めて2月4日に、以下の文章を愛媛県知事宛に提出しています。

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                            2020年2月4日

愛媛県知事 中村時広殿

抗議要請文

                                                        原発さよなら四国ネットワーク

〒790-8691 郵便事業(株)松山支店私書箱151号
伊方から原発をなくす会

未来を考える脱原発四電株主会

脱原発アクションin香川

 

私たちは112日の「制御棒釣り上げ放置」以来、120日の「核燃料の移送中枠当て」、125日の「外部電源喪失」と立て続けに起きた四国電力伊方発電所内の事故に対する県の対応について強く抗議します。

県民の命・健康・財産・環境を守るため、愛媛県は四電に対し、伊方原発の稼働を認めず、廃炉にするよう宣言することを求めます。

福島原発事故がいまだ原因究明と収束の目途が立たない現状を思うとき、いったん原発事故が起きればその被害は愛媛県ばかりでなく、四国全域、更に全世界に広がるのです。県知事の責任の大きさは限りなく重いのです。

 

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*私たちは129日に、前述の3件の事故をうけて原子力安全対策課と面談し、別紙1から7の質問を行い県の回答を得ました。

  私たちが最も問題にしたのは、短期間にたて続けに事故が起きていること(Ⅰ)と、通報を受けてから公表までに県が約7時間を費やしたこと(Ⅱ)です。

 

 Ⅰについて、事故の発生確率に関するハインリッヒの法則によれば、一般的に、一つの重大事故の陰には前兆となる30の重大インシデントが起こっており、その陰にはさらに300の軽微なトラブルが控えていると云います。「えひめ方式」では、あらゆる軽微なトラブル事項についても四電の報告を求め、さらに県独自でその重要性を評価しています。ゆえに、今回、重大インシデントの比率の増大を統計的に検出して、リスクが高まっているという認識のもと、定検を直ちにやめ、原因究明を四電に指示するべきだったのです。

 

しかもⅡについての説明は、「規制委には四電から、『定検作業の過程でトラブルの可能性がある』という想定を前もって申請し認められていたから、10秒の電源喪失は問題ない。」というものでした。

もしその電源喪失が収束せず続いたら、その10の間に地震が起きていたら、という可能性を考えなかったのですか? あまりにも博打的な想定に驚愕しました。

 

 規制委への事前申請があったことが四電と規制委の間で諒解されていたことだとしても、県がそれをよしとするかどうかはまったく別の問題です。

 四電と規制委の責務が、「原発を安全に動かすこと」であったとしても、県の責務は「県民の安全を守ること」です。

しかし、県は7時間を四電と規制委の事象(事情)の確認に費やし、県民の安全を守ることをその間、脇においていたのです。

県民の避難の権利も剥奪する所業でした。

 

福島事故のときにSPEEDIを公表しなかったために起きた福島の住民の被ばくを、県は忘れたのですか?

緊急時にリアルタイムな情報こそが、県民の生命を守るのです。

県は知事ご自慢の「えひめ方式」を、自ら無効にしてしまいました。

 

以上Ⅰ、Ⅱを踏まえ、県知事が、「県民や生きとし生けるもの全ての生命を守る」という県の本来の責務を全うするために、四電に廃炉を求め、原発に頼らない新たな政策を実現されるよう求めます。

 

(別紙)
《質問項目の抜粋と県の回答》

1.公表の遅れは、県が公表の主体となるいわゆる「愛媛方式」に問題の原因があったと考えますがいかがですか? なぜ公表時期が7時間ほども遅れたのか、特に休日であったことの影響があったのかどうかについて、四国電力の説明と、愛媛県が考える説明を紹介してください。

 25日深夜の事案公表に関して、午後3時台に第一報が入った事故・トラブルが深夜10時台の記者会見まで7時間ほども公表が遅れたことは、公表時期についての判断に愛媛県側の関与があったのではないかと疑われます。即時に公表する必要があるという認識が四国電力側に欠けていたとは思われず、疑惑を持たれるのは県の側と言わざるをえません。

 

 A.事実として県の関与責任(土曜日であったこと、事象の確認に時間を要したこと)を認めたが、時間が懸かるのは当然という立場。

 

1−2.前記の問題について、今後の「愛媛方式」の発表の仕方について改善を考えていましたら内容をご紹介願います。

 

A.考えていない。次回も時間短縮を努力はする。

 

2.愛媛県は、この間続いた3件(4件)の事故・トラブルについて、早期に定検の中断を求めるなどの厳しい対応を取ることで、問題の連鎖的な拡大を止めることができる立場にありましたがそうしませんでした。なぜですか?

 

A.なりゆき上そうなった。

 

3.愛媛県は、この間続いた3件(4件)の事故・トラブルについて、独自の評価を行い問題を解明するために、伊方原発安全管理委員会の専門部会を緊急に開催して協力を得る予定がありますか?

 

A.ない。(定例の会合の場で?、)四電から報告が上がってきたらそれを専門部会で検討、了承することで定検の再開につながるものと考えている。

 

3−2.独自の評価を行うために、失敗学などの分野での委員の増員などを行う予定はありませんか?

 

A.ない。

 

4.四国電力に対して、1月17日の広島高裁抗告審で不十分と評価された地震の震源断層についての調査研究を求める考えはありませんか?ないならそれはなぜですか?

 

A.ない。裁判の行方を注視する。(以下6まで同文)

 

4−2.伊方原発の休止状態が長引くのであれば、あえて裁判で争うよりも、県民の安心を獲得するためにも、きちんと調査研究を実施するように四国電力を指導する考えはありませんか?ないならそれはなぜですか?

 

5.原子力規制委員会に対して、広島高裁抗告審で不十分と評価された地震の震源断層についての調査研究を求める考えはありませんか?ないならそれはなぜですか?

 

6.中央構造線活断層帯は、愛媛県自身の地域防災計画地震・津波編の中で、想定すべき災害の一つとして想定されています。愛媛県自身が、広島高裁抗告審で不十分と評価された地震の震源断層についての調査研究を行う考えはありませんか?ないならそれはなぜですか?

 

7.昨年何度か、運転中の伊方原発敷地内の見学で小学生の子ども会主催のバスが構内に乗り入れをするのを見聞きしました。担当部局の皆さんは、運転中の構内に子どもを入場させることについて危険性はないと認識されていますか?

 

A.危険性はない。

 


伊方3号機は1月17日の広島高裁仮処分抗告審(山口地裁岩国支部での住民側棄却を受けての抗告)で運転差し止めが決まりました。伊方3号が仮処分で止められたのは17年12月に続いて2度目、場所は同じく広島高裁で、裁判長は野々上裁判官も今回の森裁判官もいずれも定年退官直前の決定でした。

ツイキャス中継録画です。

1・17報告集会、記者会見途中退席です

https://twitcasting.tv/togura04/movie/588609228

1・17広島高裁仮処分で勝利!伊方3号運転差し止め

https://twitcasting.tv/togura04/movie/588599210

 

山口仮処分の特別ページ(広島裁判事務局HP内)
https://saiban.hiroshima-net.org/yamaguchi/

コロラド博士の連載では、伊方原発の広島高裁仮処分決定について、きっちり仕上げています。
https://hbol.jp/hbo_series_group_name/コロラド博士の私はこの分野は専門外なのですが

2019年

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私たちが乾式貯蔵施設に反対するわけ
伊方町の住民へのポスティングと話しこみのためのチラシ
2019年10月26日伊方集会配布チラシ.pdf
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青森から講師をお招きし、核燃サイクル問題と(沸騰水型の)新規立地問題について語っていただきます。