2016年春の情勢

 伊方原発が一番かと思ってましたが、鹿児島の川内原発ではあまりにもずさんな規制委員会の審査と不十分な地元同意プロセスを強行した結果、再稼働の一番乗りになりました。これまで、伊方原発の再稼働に反対する運動を応援して来ていただいた、「再稼働阻止全国ネットワーク」の皆さんや、「ZENKO」さんたち、あるいは九州や中国のつながりのある団体さんたちとともに、川内原発、高浜原発など他の原発の再稼働問題にも首を突っ込んでいきます。 


川内原発

 原子力災害に対応して避難計画を新たに作る義務を負った30km圏内の周辺市町村が全く再稼働の意思を問われないまま、原発の立地市である薩摩川内市と立地県である鹿児島県の首長が同意するだけで地元同意がなされた、とみなされる、川内方式(311前のまま)の実績が一つ作られてしまいました。

 私たちの会からも、14年3月、6月、8月、9月、11月と現地や鹿児島市での集会等、折りにふれ参加をして来ましたが、厳しい状況の中での県庁玄関前テントを立てての闘いなど、の地元の活発な運動には勇気を貰っています。

 今後も15年1月末、3月15日の大集会や、3月2日の九州電力本店(福岡)との交渉などがあります。応援をしていきましょう。

 4月22日、川内原発の差し止め仮処分で、住民側の訴えは不当棄却され、5月6日に抗告しました。 ← 脱原発弁護団全国連絡会

その後、5月27日の九州電力本店との交渉、6月7日にも全九州の大集会が福岡で予定されています。5月16ー25日には九州を縦断するリレーデモも行われます。

 ●ストップ再稼働!6.7 3万人大集会 in 福岡● 
    ~川内原発のスイッチは押させない!~
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川内原発再稼働反対運動日程まとめその3ー久見崎テントへも出掛けたいですよね。

1号機に続いて、川内原発2号機も再稼働が予定されています。

川内原発再稼働反対運動日程まとめその4

(再稼働阻止全国ネットさんでまとめている川内・玄海の記事

◇   ◇   ◇

16年5月末現在、全国の原発で稼働中なのは川内原発1,2号機のみとなっています。


高浜原発

 高浜原発については、原子力規制委員会は審査書案を公表し(15年正月明けまでパブコメに掛け)確定した段階ですが、30km圏内の近くに他県の自治体があることから、他県知事の意向が入り、「地元」同意のやり方は川内方式に追従することにはならないと思われます。…その後、京都府と関西電力との間では、立地自治体のような拒否権のない随分限定的な協定が結ばれる、などの動きもあります。

 裁判では(大飯原発の差し止め訴訟の福井地裁判決勝訴(14年5月)にならって)高浜、大飯差し止め仮処分の申請も行われ、3月11日に開かれた審尋では、高浜原発については3月末までの現裁判官の任期のうちに決定を出すことを表明、ここで仮に同様な判決が出れば、実際に高浜は再稼働が停まります。福井地裁の同じ裁判官が担当しているため、差し止めになるという、画期的な司法判断が出そうです。そこで電力会社側が裁判官の忌避を申し立てる、という前代未聞の動向となりました。

 4月14日には、名古屋家裁に転勤した樋口裁判官が引き続き「職務代行」手続きで残り、高浜原発の再稼働を差し止める決定を下しました。新規制基準を達成しても残るリスクがあるが「万が一にも重大事故は起こしてはならず(92年伊方最高裁判決を踏襲)」、重大事故で起こる人格権侵害を容認できないという立場をハッキリさせました。ピローンと伸ばすバナーには「司法はやっぱり生きていた!!」「司法が再稼働を止める」と。関電は執行差し止めを申請しましたが、5月19日に福井地裁は棄却しました。その後福井地裁で異議審が続けられています。→ 脱原発弁護団全国連絡会
 関電は取らぬ狸の皮算用で規制審査を終えようとしていますが、仮処分が覆らない限り運転再開を強行することはないでしょう。
追記:ざんねんなことですが…

高浜原発は、15年4月の福井地裁での仮処分決定により、再稼働が差し止められましたが、福井地裁で12月24日に行われた異議審決定で別の裁判官による行政追従の判断でひっくり返され、再稼働への地元西川県知事の同意表明も12月22日に行われました。仮処分で差し止めが行われていた最中も、再稼働に向けた審議が着々と進められていたため、一端高浜3号機は再稼働されています。

 直近の反対行動予定

(再稼働阻止全国ネットさんでまとめている福井・若狭、富山、石川地域の記事

 その後、高浜4号機の起動失敗、大津地裁での仮処分決定により、高浜3号機の再停止、異議審の開始、と激動が続いています。

玄海原発

 九州電力の玄海原発関連では、3月20日にプルサーマル裁判の判決が出ました。311前から始まった裁判で、伊方と同じ型(PWR)の玄海原発に関して、安全性、技術面の論争が中心となっていました。残念なことに、司法判断は311前のままでした。原告住民側は控訴。

玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会 http://saga-genkai.jimdo.com/

 


では伊方原発では?

 立地自治体である伊方町に加え、伊方町に隣接する八幡浜市は四国電力に意見を言える協定を結んでいることから、周辺市の代表としてその意向を尊重することがあってしかるべきです。中村愛媛県知事も「周辺」自治体の意向を聞くと言っていることから、八幡浜市あるいは(オフサイトセンターを新設している)西予市あたりまでは首長の意向を聞くことが最低限でもありそうです。そしてもう一つの焦点としては、15年4月に予定されている愛媛県議選で改選される各地の新議員たちがどのような意向を表明することになるか、が重要です。選挙の1票で、応援で、県議に物申す有権者になりましょう。→議員通信簿

 

追記: とはいえその「地元の同意」プロセスよりも前段の、安全性が確保されていない問題点で、規制審査をストップさせるというハードルの方を高くしていく働きかけが、伊方の場合でもまだ可能でしょう。パブリックコメント募集が5月21日から1ヶ月間始まっています、いろんな問題についての意見を国に提出していただくようみなさんにお願いします。

→伊方原発ここが危ない(はがきで書こう伊方原発パブリックコメント) へ

追記: 伊方原発においても、運転差し止めを求める民事訴訟を四電に対して行っています。(差し止め仮処分の申請はしないもようです) → 伊方原発をとめる会

6月7日には松山堀之内公園で、⬆️とめる会主催の集会とデモが開かれました。

追々記:


緊急の集合を呼びかける「緊急行動のページ」へもどうぞ

(再稼働阻止全国ネットさんでまとめている伊方、島根の記事現地へ行こう基金カンパのお願い)

 16年5月末現在、伊方原発は再稼働のための各種工事が終了し、7月末の再稼働日程を四国電力が発表している段階です。


東京では経産省前テントが、再稼働への異議申し立ての最前線となっています。

しかしここでも、撤去を求める裁判が急きょ結審となり、裁判官の忌避申し立てなどの中、撤去を求める東京地裁判決が2月26日に出されました。いつ強制撤去されてもおかしくない状態になっています。(3月18日、東京高等裁判所は、経産省前テント(強制撤去)仮執行停止決定を下しました。)この後は高裁での裁判闘争になる模様、控訴審は6月下旬にあり次回も継続と決まりました、9月以降に結審か?(5月28日に3名の抗議行動参加者が経産省ビル敷地に侵入容疑で逮捕拘留も → 経産省前テント広場 原発いらない女たちのテントひろば

10月26日には東京高裁で控訴審敗訴!、最高裁上告へ報告集会


福岡九電本店前テント広場

 ここはテント座り込み運動の老舗、311直後から始まり、いまでも平日毎日、朝10時〜4時、テント機材を搬入、建てて対話の場としています。

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         ★☆ 原発とめよう!九電本店前ひろば・テント★☆             
 午前10時から午後4時。(土・日曜・休日は閉設) 
      ♪ みなさん、一緒に座って・語り合いませんか☆
         場所:九州電力本店前 福岡市中央区渡辺通2丁目1-82
    地図:http://www.denki-b.co.jp/company/map19.html
        ★☆ (ひろば・テント080-6420-6211青柳) ☆★
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●「さよなら原発!福岡&ひろば」ホームページ●
http://sayonaragenpatu.jimdo.com/


脱原発川内テント(6号店)

そしてなによりの現地、昨年9月から設立された、川内原発の久美崎海岸テントの泊まり込みへも支援、応援をしていくのが大事かと思います。


川内テント便りブログ

ツイッター @sendai_tent

台風15号の直撃を受けた川内テントですが、再建しているとのこと。