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要請書

四国電力株式会社 取締役社長 長井啓介殿

 

 福島第一原発における過酷事故から早くも10年を過ぎたにも拘わらず、事故の収束も被災地の復興も終わってはいない。

避難している被災者はまだまだ各地に散在し、苦難の日々を送っている。

阪神淡路大震災の復興に比べて遅々として復興が進まないのは、天災に加えて原子力災害を伴ったのが原因であることは語らずとも明らかである。

 

しかしながら、この国は未だに原子力にすがり続け、岸田政権は更なる原発推進に舵を切り始めた。

福島の事故の収束や補償も出来ず、原子力は人類が制御しきれないことを知りながら福島の事故を反省することもなく、失敗の経験に学ぶこともなく原発の更なる推進や核燃サイクルの継続、新たな原発の開発など原子力政策に拘り続けることは、福島の事故の被災者への冒涜と言う他はない。

のみならず、原発は誰かが被曝労働を引き受けなければならず、事故を起こさなくても自然を破壊し、夥しい生命を殺戮しながらでなければ稼動できない危険極まりない施設である。

事故を起こさなくても自然界に放射能を放出し、全ての生命の生存権を脅かし続ける犯罪施設に他ならない。

地域住民にとっては絶えず生存権を脅かされ、災害時には絶えず原発は大丈夫か?という恐怖に脅かされ、言葉では表しきれない人権侵害の迷惑施設である。

 一部の者の、精々数十年に過ぎない利権のためにかけがえのない故郷の自然を壊し、全ての生命の生存権を脅かし続ける原発を稼動させることは、全ての生命に対する冒涜に他ならない。

よって私たちは原発の存在並びに稼動を決して許さない!

そもそも原発の用地買収から建設、稼動、再稼働に対し、私達地域住民は一度としてこれを容認したことはない。

にも拘わらずカネと権力にものをいわせ、あらゆる手段を用いて原発を推進してきたことは、憲法によって保証された様々な人権を侵害する筆舌に尽くせない重罪である。

ここ伊方原発は、内海に面した世界に類を見ない非常に危険な原発である。

目の前の瀬戸内海は生物多様性と生物生産力が世界有数の豊かな閉鎖性海域である。

この世界に冠たる豊かな宝の海に、放射能と温排水を夥しく放出して全ての生命を傷つける伊方原発の存在を私達は決して許さない!

稼動を続けることで増え続ける核燃料廃棄物は未来に対する負の遺産に他ならない。

核燃サイクルはその稼動の目処さえ立たず、完成しても一年間に福島事故の何倍もの放射能を海に放出する危険極まりないものである。

従って、原子力に拘り続けることは未来に続く全ての生命に対する冒涜であり、決して為してはならない行為である。

日本最大の活断層中央構造線のほぼ真上にあり、日本で最も長い佐田岬半島のほぼ根元に存在し、南海トラフ巨大地震の震源域の真上に位置する伊方原発は、世界に冠たる危険極まりない原発といえる。

ここに原発が存在することは、ほぼ百害あって一利なき暴挙に他ならず、ただちに廃止しなければならない。

 

 よって私達は過去から現在、そして未来に続く全ての生命の声と、これまで反対をし続けてこられた先人達の声、さらにこの地に集えなかった原発反対の全ての仲間の声を代表して四国電力の原発推進の姿勢を断固糾弾し、断固要求する。

伊方原発の稼動を直ちに停止し、伊方原発3号機も廃炉にせよ!

そして、新たな原発の共同開発に参加することもやめ、原子力から撤退せよ!

顧客第一主義に徹し、安心安全な自然エネルギーによる電力の安定供給による地域社会への貢献に舵を切り、地域社会にやさしい企業へと生まれ変わるよう要請する。

 

 2022年10月23日

36回伊方集会参加者一同



2021年の活動

伊方原発3号機の再起動予定日を12月2日に控え、各地で抗議の行動があります。


抗議・要請文

四国電力株式会社 取締役社長 長井啓介様

 

貴社の電力供給に対する日々の努力には敬意を表する。しかし、原発については理解することはできない。そもそも、私達地域住民は用地買収から建設、稼働及び再稼働について一度としてこれを望んだことも認めたこともない。何度世論調査しても、原発反対の意見は約3分の2、原発は危険だと思う意見は9割を超える。つまり、顧客でもある地域住民は原発を望んでいないということである。貴社は営利企業であるから、顧客の要望に応える形で利益を追求するのが本来あるべき姿であり、また企業には地域社会に貢献する義務もあるはずである。然るに貴社は、顧客の要望しない原発に拘り、地域社会の存続を脅かす危険な事業を行い、自社の利益のみを追求している。

原発の寿命は数十年に過ぎず、利権を得るのは住民のわずか数%に過ぎない。だが、一旦事故を引き起こしてしまえば被害は半永久的、被災するのは全ての住民のみならず全ての生きとし生けるものである。事故を起こさなくても、全ての生命の生存権を恒常的に脅かし被曝労働を生む上に、環境中に夥しい放射能を放出し当該地域の山は荒れ海は枯れ、地域産業は衰退する。それが原発の真実の姿であることは先の福島の事故が明らかにした。日本の原発ではチェルノブイリのような事故は起きないと言われて来たが、それは福島の事故で完全に否定された。事故の収束はおろか原因の詳しい究明さえできていない日本の原子力産業に、原発の稼働を議論する資格などない。かつての原発安全神話を信じる者は誰もいない。原発には安全というものは存在しないと原子力規制委員会さえ言っている。にも関わらず、伊方原発における近年の不祥事、トラブルの頻発は、貴社に原発という危険極まりない施設を扱う自覚も資格も能力もないことをさらけ出した。電力需要はこれから減少すると予想されているし、発電方法は他にもある。原発に拘る理由はどこにも存在しないのである。

 

自然災害大国の日本で、万が一にも事故を起こしてはならない原発の建設に適した地域はなく、地震や火山の予知は不可能である。伊方原発のある佐田岬半島は日本最大の断層中央構造線のほぼ真上にあり、南海トラフ巨大地震の震源域の上でもある。原発立地不適以外の何物でもない。細長い半島という立地条件は事故に際し住民の避難がほとんど不可能。ここに原発を建設した貴社の罪は重大であり、容認できるものではない。

更に、伊方原発は瀬戸内海に面し、温排水と放射能を瀬戸内海に排出し、世界有数の生物多様性と生物生産力を誇る宝の海を汚し続けている。私達が守るべきは、この世界に誇る豊かな海と故郷の豊かな自然である。従って私達は、かつて「東の柏崎刈羽、西の伊方」と言われた激しい反対運動を闘った先人達の不屈の意志と、この地に生きる全ての生命の声を背負って貴社に要求する。

 

伊方原発3号機の再稼働絶対反対。再稼働を撤回し、3号機の廃炉を決断せよ。原発から撤退し、自然環境と全ての生命に優しい発電方法に変換し、地域社会に貢献、共存する企業方針に転換せよ。

                                20211024

                           第35回伊方集会 参加者一同



とめる会の原子力本部前集会 松山市駅西側
https://twitcasting.tv/togura04/movie/705067541



ダウンロード
伊方原発広島裁判事務局より 伊方原発運転差し止め裁判 瀬戸内包囲網マップ
20210311.pdf
PDFファイル 4.0 MB


原発さよなら四国ネットワークでは毎年10月末に伊方集会を続けています

14年伊方集会で配布のチラシ
14年伊方集会で配布のチラシ
14年伊方集会で配布のチラシ裏
14年伊方集会で配布のチラシ裏

メールの受付け

原発さよなら四国ネットワーク

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郵便振替 01650-4-41986 名義「原発さよならえひめネットワーク」



原発とめて!いのちが大事! 

フクシマという事故の実例のあとに、原発を再稼働させるというのは、倫理的な問題です。

もはや負けの見えた戦いをなおも続けようとする軍部の暴走を食い止めることができなかった戦時中とは違う「はず」です。
 「戦艦大和を特攻出撃させたのは、まさに当時の空気からしてやむをえなかった」(山本七平「空気の研究」より)というのと同じ、「空気の支配」をくり返させてはなりません。

  福島県と四国を同縮尺で並べてみました。愛媛県と高知県を合わせたくらいの面積が福島県でしょうか。

 両方の地図の海岸線の交差する位置が、それぞれ東電福島第一原発と伊方原発のある地点です。

 東電福島原発事故では放出された放射性物質の大半が西風により太平洋に出て行ったと言われていますが、四国は全土が伊方原発の、その西風の風下地域に当たります。

https://twitter.com/i/status/1111540957063725056 (AC日本さんのツイッター記事)

 

 早川由起夫氏作成のマップ

←nature誌の特集記事の図より。風下地域への放射性物質の移動が如何にダイナミックか、四国4県のエリアを如何に軽々と飛び越えていくかが、上の地図と比較すると分かります。